異常な眼圧上昇
眼圧は10〜21mmHgが正常範囲とされていますが、私の場合は、この半年ぐらいの眼圧は14〜16mmHgぐらいで安定していました。 術後の眼圧上昇については次のような説明があります(術後の眼圧上昇 - たまプラーザやまぐち眼科)。眼圧が50mmHgくらいまで上がったということは、急性緑内障発作という状態になったということでしょうが、原因は特定できたのでしょうか。
次の表の「フルメトロン」というのはステロイド点眼薬です。術後の炎症を抑えるため(予防的に?)処方されます。 「ダイアモックス」というのは、房水の産生を減らして、眼圧を下げる内服薬で、かなり強力ですが、副作用があります。私の場合は、口の周りや下半身にしびれが出ました。ダイアモックスは「比較的に全身性副作用(手指・口唇などのしびれ、頻尿・多尿、食欲不振、血清カリウム値低下等)が強く、主に緑内障の急性発作等の即座に眼圧を下降させる必要がある場合に用い、長期投与はしない」(福岡県薬剤師会 |質疑応答)ということです。 「アゾルガ」というのは、房水の産生を減らすことにより、眼圧を下げる点眼薬です。効き目はダイアモックスよりは劣るようです。 「アイラミド」というのは、房水の産生を抑え、流出を促進することにより、眼圧を下げる点眼薬です。2種類の成分が配合されています。 炭酸脱水酵素阻害薬とβ遮断薬は房水の産生を抑える薬です。α2刺激薬は房水の流出を促進する薬です。内服薬の方が効きますが、副作用は全身に及びます。いずれの薬にも副作用があります。
手術をしていない左目の眼圧まで上昇 左目の手術翌日の眼圧上昇は、粘弾性物質の残留によるものだと思われます。眼圧測定の時点では、フルメトロン(ステロイド点眼薬)はまだ点眼していないので影響は出ていません。ダイアモックスを服用すると眼圧は下がりましたが、口の周りや下半身がしびれる副作用がありました。 右目の手術翌日の測定では、1週間前に手術をした左目の眼圧まで上昇しています。何か変だなと思ったのですが、医師からは特に説明もなかったので、質問するのも気が引けて、そのままにしました。ダイアモックスの副作用については報告しましたが、薬の変更はなく、続けて服用するよう指示されました。 しかし、ダイアモックスは最初の1回だけ服用し、後は停止しました。その理由は、@副作用の心配、A眼圧の上昇が前回ほどではなかった、B左目の眼圧がどう変化するか様子をみたかったからです。 左目は上がり、右目は下がる 休日を挟んだので、次の測定日は4日後となりました。測定してみると、左目の眼圧が上昇したのに、右目は下がるという奇妙な結果となりました。その結果、医師からは、フルメトロンの点眼を中止するように指示があり、アゾルガが処方されました。そのとき、「フルメトロンはステロイドなので」という説明があったので、 検索してみて、ステロイドが緑内障の原因になることやステロイドレスポンダー(ステロイドに敏感に反応する体質の人)がいることが分かり、かなりの危機感を持ちました。 左目は高止まり、右目は上がる その後、アゾルガの点眼を10日ほど続けたのですが、左目の眼圧は高止まりで、右目は上がり続けました。アゾルガは、あまり効いていないようで、医師も説明に困ったようです。 そこで、アゾルガに加え、ダイアモックスを服用することになりました。さらにアイラミドも処方され、アゾルガがなくなったら、代わりに点眼するように指示されました。 3日後、測定すると、左は16mmHg、右は18mmHgに下がっていました。副作用はあるもののダイアモックスは効くようです。 この時点で、フルメトロンの点眼を中止してから、2週間以上経っていました。 ステロイド投与中止により眼圧は正常化するとのことですから、そろそろ眼圧が下がり始めても良さそうです。 そこで、ダイアモックスとアゾルガの使用を停止して、様子を見たいという希望を伝えたのですが、医師は断固反対でした。 そして、副作用が心配であれば、ダイアモックスの服用は半錠ずつでも良いが、アイラミドも併用して点眼するように指示されました。 ようやく正常眼圧に戻る その日夕方、ダイアモックスを半錠服用し、さらに、翌日朝、さらに半錠服用しました。さすがに、過剰かなと思い、アイラミドの点眼は止めておきました。 すると、その日の夕方少し運動すると、下半身全体に痺れが広がり始めました。それで、怖くなってダイアモックスの服用を中止し、翌日、別の眼科医の診断を受けました。 その眼科医院で眼圧を測ると、左は22mmHg、右は30mmHgでした。前回のダイアモックス服用から24時間経っているので、ほぼ効果は消滅しています。つまり、ようやくステロイドの影響が薄まり始め、まず左目から眼圧が下がり始めたものと思われます。 そして、アゾルガの点眼を再開し、3日で右目の眼圧も下がり始め、それから1週間で正常眼圧に戻りました。 徐々に上がり、徐々に下がる ステロイド点眼と眼圧の関係をまとめると次のようになります。**はダイアモックスを服用した結果の眼圧で、*はアゾルガを点眼した結果の眼圧です。アゾルガはともかく、ダイアモックスはかなりの効力があるので、実際の眼圧がどれ位だったのか、推測するのは困難ですが、おおよその傾向はつかめます。
また、ステロイドの点眼を中止しても、すぐに眼圧が下がるわけではなく、2〜3週間後位から徐々に下がり始めるようです。 私の場合は、右目の手術翌日の測定で、1週間前に手術をした左目の眼圧まで上昇していたことに疑問を感じ、ダイアモックスの服用を中止しましたが、もし、そのまま服用を続けていたら、どうなっていたでしょうか。 ダイアモックスは強力な効果がありますから、手術4日後の測定では、眼圧は正常範囲に収まっていた可能性があります。すると、ステロイドの点眼を継続することになります。ダイアモックスの効果が切れれば、再び眼圧が上昇することになりますが、そのことに気づかなければ、相当の期間、高眼圧にさらされることになります。 あえて、ダイアモックスを服用しなくて良かったと思います。そもそも、1週間前に手術をした左目の眼圧まで上昇しているのだから、まず、医師が異変に気づくべきだったことは、いうまでもありません。 |